何歳からでもワクワク株投資

200万円をどこまで増やせる?

「夢」と「志」の違い

井村俊哉さんの「ファンド立ち上げ」宣言

元お笑い芸人で、個人投資として超有名な井村俊哉さんが、「ついに井村ファンド設立か!?」と思われるツイートをされました。

(ファンドというのは投資家からお金を集めて、そのお金を投資のプロが運用して利益を分配してくれるもの。有名なところでは、藤野英人さんの「ひふみ」シリーズがありますね)

井村さんのツイッターより

 

情熱あり過ぎ大陸〟な井村さん

井村さんといえば、かつて『年収3万円のお笑い芸人でも1億円つくれたお金の増やし方』(日経BP)というインパクトばっちりなタイトルの本も出版されています。ただ、実際はもっとすごくて、2011年に100万円を元手に個別銘柄投資を始めて、10年で15億円に増やしたそうです。

井村さんの投資手法は、徹底的な情報収集&分析です。

たとえば海運株を買うとなると、開示された業績などを調べつくすのはもちろんのこと、世界の海での船舶の位置情報をウォッチして運行状況を調べたり、実際海外の港湾で働く人にメールでコンタクトを取って現地の情報を得たり。

疑問があれば、企業のIRの窓口に直接質問するという話もどこかで読んだんですが、「そんなことしていいんだ」と、目からウロコだったことも覚えています(そりゃいいに決まってますよね。個人投資家はその会社にとっては立派なオーナーの一人なんだから)。

まあ、そんな感じで一日十数時間を株に捧げ、投資の役に立つだろうと中小企業診断士の資格まで取ったというのだからスゴイ。

「妥協なき情報収集と、終わりなき深掘り」

それが信条だそうです。

私も井村さんのユーチューブ番組「Zeppy投資ちゃんねる」(現在は休止中)では、ずいぶん勉強させていただきました。さすが元芸人さんだけあってお話がうまく、しかもお人柄がめちゃくちゃ良さそうなんですよね〜。

 

さて、そんな井村さん。ただでさえ有名だったのが、さらにその名をとどろかせたのが昨年10月21日のこと。

「石炭商社の〈1518〉三井松島ホールディングスの株式の5.22%、68.2万株を保有した」という報告があったことです。なんでも株っていうのは、全株式の5%以上を買ったときは開示しなきゃいけない法律があるんですってね。そのためこの事実を、みんなが知ることになったわけです。

でもって、もう個人投資家は騒然。翌日は、三井松島の株価が一時的に13%も上昇したんです。

 

ただ、昨年10月といえば、当然ロシア・ウクライナ戦争の前。今のように資源高騰に苦しむ日がやってくるなんて、誰も想像していなかった頃です。むしろ、石炭なんてCO2を排出する悪者! 時代遅れ! っていう風潮でした。

そんななか、ただ一人(かどうかは知りませんが)、未来を予測していたのが井村さんだったんです。聞くところによれば、ロシアが北京五輪不参加を表明したあたりから、すでにウクライナ侵攻的なことを予感していたらしいですよ。

今でこそ世界中に漂う「脱炭素、早過ぎたんじゃね?」的な空気も、あの頃だったらバチ当たり。でも、そういうこともいち早く察知されていたんじゃないでしょうか。

「慧眼(けいがん)」とは、こういうことをいうんでしょうね。

 

その〈1518〉三井松島ホールディングスの株価は、あれから約7か月たった今、爆益、爆増収で噴き上がりました! 

三井松島ホールディングスの日足チャート 出典:株探

井村さんが保有した頃は1300円台だった株価は、本日終値3260円。井村さん、9億円くらい投資したというから、今、いくらになったんだろう?……。私も井村さんにイナゴして買っときゃよかったよ。

本物のテンバガーな生き方とは?

かつて、ソフトバンクの孫正義さんは、いいこと言った。

「個人の願望を満たすのが夢で、多くの人の願望を満たすのが志」だと。

株で儲けたいとか、いい家やいい車が欲しいなんていうのは、もちろん悪いことじゃないけど単なる「夢」。で、そういう一人ひとりの夢が叶うような社会を目指そうとするのが「志」なんですね。

井村さんのツイートにも『気ままに自分のお金を増やす…それでいいのかな? (中略)全ての人に株式市場の恩恵を』とありました。

つまり、今回の井村さんのファンド立ち上げ宣言は「志」。

投資文化を広める→会社が豊かになる→個人が豊かになる→国が豊かになる

そういう未来を見ていらっしゃるんですね、きっと。

「インベスト・イン・○シダ」なんて大口叩いて、何の具体策も示さない人に爪の垢でも煎じて飲ませたい!

 

自分のためじゃなく、誰かのためになろうとする。

これぞ、本物のテンバガーな生き方なんじゃないでしょうか。