他人の爆益が腹立たしい、世界一小さい私
最近、日本の個別株で話題沸騰の銘柄は、「ダブ・スコ」こと〈6619〉ダブル・スコープ。リチウムイオン電池のセパレーター(分離膜)と呼ばれるフィルムを作る会社です。
もうね、見てくださいよ、このチャート!
5月12日の決算発表あたりからグングン上がって、今もジャックと豆の木ばりにニョキニョキ成長中。ツイッターなんか見ていると「ダブ・スコで爆益」自慢が多くて、ホントにもう腹が立つったらありゃしない。小っちゃい。
ダブル・スコープは、2005年に韓国で創業されて、2011年に日本のマザーズ市場に上場したベンチャー企業。その後、東証一部(プライム市場)へと出世しました。
なんでも、主力製品であるその「セパレーター」とやらは、リチウムイオン電池の性能や安全性のカギを握る大事な部品なんだって。
で、これまでは旭化成のような大企業の独壇場だったその分野に、低コストと技術の高さを強みに、殴り込みをかけたってわけ。
社長は韓国出身で元サムソン電子の社員だった崔元根さん(チェ・ウォングンさんとお読みするのか、チョイ・ウォンクンさんか?)。
実は、ここまで話題になる3年ほど前から、一部経済誌なんかでは「EV時代の寵児となるか!」のような論調で、ひそかに期待されていたんですね。
崔社長、映画『釣りバカ日誌』で勉強したというカタコト日本語で熱く語るところがウケてたみたい。
ちなみに『釣りバカ日誌』、私も好き! 崔社長は、社長のスーさんのほうじゃなく、ハマちゃんの憎めないキャラを言語とともにマスターしたんじゃないだろうかと推測する。
私もイナゴしたかった……
さて、そのダブ・スコの快進撃。5月の決算で増収・増益を発表したのに加え、社長に対して発行する新株予約権と、韓国で子会社を上場させることも開示。
自ら自社株を買って株価下落の際はリスクを引き受けるという太っ腹な社長。
そして、上場させる子会社は、なんと本家ダブ・スコより時価総額が上というスケールのデカさ。その上、欧州工場新設をはじめ、設備投資も本格的にスタートするという。
そりゃ成長するでしょ! と、賢い投資家の先輩方はこぞって買いを入れたというわけなんですね。
そこにイナゴ投資家も群がり、買いに買いを呼んでいるというのが今の状況。
5月12日の決算時には860円だった株価が、1か月半後の現在は2217円と約3倍近くになってます。やや買いが薄くなって、明日あたりからはどうなるかわかりませんが……。
あ〜〜、私もイナゴしたかった。
でも、私のようなドシロウトがイナゴしたら、その途端にきっと大量売りが出て即死させられるに違いない……と思ったらおそろしくて買えません。
だいたい、押し目買い(株価が上昇している局面で、一時的に株価が下落したタイミングで買いを入れること)したくたって、気づいたときにはもう押し目がなかったんだもん。
というわけで、ただただ指をくわえて見てただけ。
バットを振るのが恐くて、見逃し三振。
チャンスはまためぐってくるのか、もう終わりなのか……。
私、いつもこれなんです。