何歳からでもワクワク株投資

200万円をどこまで増やせる?

フィボナッチ症候群

そこには人間の思考を超越した〝何か〟がある

1 対 1.618

この数字は、人間が最も美しいと感じる黄金比。

モナリザやミロのヴィーナス、パルテノン宮殿、ピラミッド……など、古今東西の芸術作品や建造物などに、この黄金比が使われていることはよく知られていますよね。


この黄金比を導き出したのが、フィボナッチ数列といわれるもの。

これは(注・この2〜3行、ややこしいので読まなくていい)ある数字と次に続く数字の関係を見ると、どの数字も次に続く数字の0.618倍に収束し、ある数字と2つ後の数字を比べると、どの数字も2つ後の数字の0.382 倍に収束する〜〜〜〜

みたいな法則のこと。

たとえば、巻き貝のらせんも、松ぼっくりのカサカサも、台風の渦巻きもみ〜んなこのフィボナッチ数列に支配されているというわけで、まぁ言ってみれば、生物や自然界、果ては宇宙にまで通ずる〝神の比率〟みたいなもんですよ。聞けば、あのドナルド・トランプ元大統領のヘアスタイルだってフィボナッチ数列通りだっていうんですから、恐るべし、フィボナッチ!

フィボナッチ数列を株価の動きに応用すると?

さて、ここからが本題。この神秘の数列は、なんと投資の世界でも使われているんです! 

株価や為替の値動きを決めるのは、結局は世界中の投資家の集団心理。人間という生物が織りなすものである以上、フィボナッチという自然界の摂理や黄金比という普遍的な審美眼には逆らえない。

だから、「61.8」「38.2」などの数字が大事。たとえばある数値から「61.8%」や「38.2%」のところで株価が反転したり、反発したりの値動きをすることがよくあるということです。

ってことはーーー???? 

事前にその比率を測っておけば、株価の動きが予測できるじゃん! ということです。素晴らしい! 

で、その素晴らしい技をチャート分析に落とし込んだインジゲーターが「フィボナッチ・リトレースメント」「フィボナッチ・エクステンション」と呼ばれるもの。トレーディング・ビューのチャートには標準装備されているし、証券会社の多機能チャートでも使うことができるかもしれません。

たとえば、わかりにくいかもしれませんが、下はドル円チャートに「フィボナッチ・エクステンション」で線引きしたもの。昨夜一時140円台に上がっていたドル円が、今度はズルズル下がりはじめています(本日夕方時点)。

「これ、いったいどこまで下がっちゃうのォ?」なんてときに使えます。フィボナッチのラインに数値が書いてあるので、「61.8%まで下がるとすると、1ドル139.4311円までいくな」という具合に予測できるわけですね。

ドル円チャートにフィボナッチでラインを引いた!

 

「フィボナッチに取り憑かれる」の巻

ってことで、最近このフィボナッチの技を覚えた私は、過去チャートを使って本当に「61.8%」「38.2%」のところで株価が上がったり下がったりするかの検証に余念がない。

とにかく、フィボナッチの指標を出したり消したり、あっちへ動かしたりこっちへ動かしたり。もう、パソコンのマウス、常にカチカチカチカチカチカチ……ってクリックしまくりですよ〜。

あっ、やっぱり61.8%で株価が反転した! なんて、この法則を発見するのが楽しくて楽しくて、もう取り憑かれたように。。。。

その結果、私、短期で株を売り買いするの、すっかり忘れました。何銘柄か持っていますが、その株価をチェックすることもなく放ったらかし。テクニカル分析を勉強するのは株で儲けるためなのに、本末転倒、なんのこっちゃ。

その上、マウスのクリックし過ぎで、「マウス腱鞘炎」というものになってしまったんです。もうね、右手の指先から腕、肩、首、背中の右側までピーーーンと痛みが走るんです。マウス使わず、トラックパッドでもやっぱり指使うから痛い。人差し指がダメなら中指だ! と、中指まで犠牲にしそう。そして背中なんか寝てても痛い。痛いので、「誰でもいいから、誰か私の背中に乗って押してくれーー」と、ヘンなプレイに走りそう。

現代の奇病発生……。フィボナッチってひょっとして悪魔の数列? っていうお粗末な結末でした。