エリオット元年
明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
さて、みなさんいかがお過ごしですか?
私は、この年末からお正月にかけて、紅白歌合戦も観ず、年越し蕎麦もお雑煮も食べず、初詣にも行かず→こんな本を読んでおるんですよ。
ジャーーーン!
『エリオット波動研究』(一般社団法人日本エリオット波動研究所/パンローリング)
投資をやっている人なら一度は聞いたことがあると思いますが、エリオット波動は有名なチャート分析法の一つ。超簡単にいえば、相場の値動きには「推進5波・修正3波」という周期的かつ絶対的パターンが存在するという理論です。
- 上昇トレンドのときには5つの波動を描いて上昇し、3つの波動を描いて下降する
- 下降トレンドのときは5つの波動を描いて下降し、3つの波動を描いて上昇する
つまり、この法則を使えば、株価が今後どの方向へいくのか? どのくらいの地点までいくのか? の予測が立てられるということ! なんて素晴らしい。これって神の羅針盤?
というわけで、日夜、過去チャートを見ては「1波、2波、3波……」と波のギザギザを数える私。ですが、これがむずかしい。上の図のようにきれいな波を描いてくれることはほとんどないし、「推進5波・修正3波」という基本以外にも、さまざまな例外パターンがあって、それを見つけなきゃならない。こりゃ3年、5年、いや一生かかる。
たとえば、ナスダック100指数や日経平均のチャートを見ても、波動だらけで数えれば数えるほどドツボにハマっていくのであります。
しかし、ある瞬間、ハッと気づきました。
エリオット波動はフラクタル構造。大きな「5波と3波」のなかに小さな「5波と3波」があり、そのなかにさらに小さな「5波と3波」があり………という具合にマトリョーシカ人形のような入れ子になっているのです。
いつも4時間足とか1時間足、15分足のような短いチャートばかり見ていた私は、つねに小さな人形ばかり気にして、大きな相場の方向性を見ていなかった! と。
かつてのベストセラー本『話を聞かない男、地図が読めない女』(アラン・ピーズ、バーバラ・ピーズ著)で、「俯瞰的思考ができない」とディスられた全女性のみなさん、幽体離脱して、大空を舞う鳥の目線でチャートを眺めてみましょう。
すると、あら不思議。そこには、くっきりと大きなトレンドが存在しているではありませんか!
リーマン・ショック急の激震に備えよ!
たとえば、ナスダック100の現在は、長い上昇トレンドから下降トレンドに入ったばかりの、下落の「推進1波」。しばらくはもう少し下げそうだけど、その1波はもはや終わりかけで、いよいよ「推進2波」に入らんとしているところ。
すると、こんなふうにシナリオを描けるのでした。
直近底打ち(推進1波の終わり)してから株価はいったん上がる(推進2波)が、→その後、長い下落(推進3波)に入る
ちなみに、エリオット波動の大切なルールの一つに、こんなものがあります。
「1波、3波、5波のなかで3波が一番小さくなることはない」
まどろっこしい言い方ですが、つまり5波のなかでは3波が一番長いとされているんです。その長さはたいてい1波と同じか、それ以上。
それから、2波は、1波に対して50%〜61.8%戻ることが多いらしいです。
上の図は、その原則に従って予測した場合のおおまかな流れです。
図の中でリーマン・ショック時の3波と比べているのは、リーマン・ショックも現在のような下降3波の途中で起きた出来事だったからです。
下はリーマンショック前後のチャートですが、最悪、こんな流れになりそうです。
3波がいつ頃くるかはわかりませんが、激震に備えたいですね。
日経平均10万円時代が(いつか)やってくる!(かもしれない)
最後に日経平均を見てみれば、このところずっとレンジ相場でサエないなぁと思っていたけど、大きなエリオット波動で見れば、2012年くらいからずっと上昇中(下降1波のナスダックとは違うんです!)。
これが上昇1派だとすれば、やがて3波の大きな上昇波がやってくるということですよーーー!!
実際、『エブリシング・バブルの崩壊』の著者エミン・ユルマズさんも年末、こんなツイートをされていましたよ。
2030年には日経平均10万円ですって。ヤッターーー!
ただ、その3波の前に、これから2波の調整が始まります。みなさん、この波に振り落とされないように踏ん張りましょうね。
※今回の予測はあくまでも私見。間違っていても、怒らないでね