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トイレットペーパー「3倍巻き」の乱

日本製紙の「3倍巻き」トイレットペーパー

日本製紙が大王製紙を訴えた!

日本製紙が大王製紙を特許侵害で提訴したというニュースがあった。最近人気のトイレットペーパーの「3倍巻き」、あれ、特許取ってたのね。

トイレットペーパーといえば、これまでは紙そのものの競争力、つまり、柔らかさや厚み、香りや絵柄、シングルかダブルかなどに各社特徴を持たせるしかなかったわけだけれど、それだけじゃ結局ドングリの背比べ。そこへきて「巻き」という全く新しいアプローチを思いついたんだから、確かにスゴイ。しかもロールの大きさはそのままで長さ3倍、それでも紙の柔らかさは従来通りっていうところに技術力が潜んでいるらしいですよ。

まあ、そんなこととはツユ知らず、新製品に弱い私は、いつの頃からかすっかり〝巻き系〟愛用者。なんてったって交換回数が減るし、ギュッと詰まった感じがなんかいいんです。買って帰るときはずっしり重いけど、スッカスカ巻きにはもう戻れない……。

ただ、ブランドなんかまったくこだわってなかった。今我が家で使ってるのって何だっけ? と改めてパッケージ見なきゃわからないくらい。で、見たら、なんと提訴された側である大王製紙の「エリエール」の2倍巻きでした。「3倍じゃなくて2倍だから、真似じゃないもん!」と許していただくわけにはいかないでしょうか。

 

とにかくです。デジタル化が進むペーパーレス社会にあって、「紙」の需要は減少中。製紙業界は今後の生き残りをかけて一生懸命なんだなぁってことですよ。投資の世界でも、今、製紙業界はあまり注目されないけど頑張っていただきたいですね。

大王製紙、苦難の歴史

さて、大王製紙と書いたら、私、余計なことを思い出しました。

みなさん覚えているでしょうか? 今から10年ほど前のこと、当時大王製紙会長だった井川意高(いかわ・もとたか)さんが、特別背任の容疑で逮捕され、懲役4年の実刑判決がくだった事件。

井川さんは、大王製紙創業家に生まれた御曹司。東大法学部を現役合格し、卒業後は大王製紙に入社して社長から会長まで務めた人。経営者としてはとても優秀だったそうです。その井川さんがギャンブルの掛け金のために子会社から総額106億8000万円もの資金を不正に引き出し横領してたっていうんだからビックリ。大企業の華麗なる一族に生まれ、すべてを手にしたはずの人が、なぜにお金のドロ沼にハマってしまったのか!?

 

スキャンダラスですよね~。そういうの大好きな私としては、当時、当然この本『熔ける 大王製紙前会長 井川意高の懺悔録』(双葉社)、読みましたよ。井川さんご自身が服役後だったか、服役中だったかに書かれた本です。

いや、いろんな意味で面白かった。

舞台は、海外のリゾートホテルVIP専用カジノルーム。150万円をたった4時間で2億円に増やしちゃったり、逆に億のお金を数分で失ったり……。井川さんご自身が本のなかで「地獄の釜が開いた」という表現を使っていらっしゃいますが、「借りる→負ける→さらに借りる→さらに大きく負ける」のめくるめく負のループのなかでまさにお金が「熔け」ていき、どんどん狂っていくんですね。これはもう意思が弱いとかの問題じゃなく、依存症という病気なんだなとよーくわかりました。

いずれにしても、大王製紙では、この事件をきっかけに井川一族を経営から排除するクーデターが起きたりして、いろいろと苦難の道を歩んできたわけです。今回の訴訟の行方も気になります。

 

ちなみに、井川意高さんは現在何されているのか知りませんが、先日ホリエモンのYouTubeに出ていました。今年、前作の続編『熔ける 再び そして会社も失った』を今度は幻冬舎から出版したんだそうです。まだまだいろいろ熔かしているようですねぇ(笑)。読みたいかも。

ガーシー、そして井川さんが教えてくれた「知られざる職業」

ついでにもう一つ余計な話。この井川さんの本を読んで、私、世の中には普通の人には知り得ない職業があることを知りました。

それはギャンブルの世界を生きる「ジャンケット」という職業。世界中の富裕層とコネクションを持ち、そうしたVIP客とカジノの間を取り持つエージェントのような存在だそうです。井川さんが「コンシェルジュのようなもの」と書かれているように、航空券やホテルの手配、滞在中の移動の世話やレストランの手配、カジノ以外でもたとえば「ヘリコプターで夜景が見たい」とか言えばそういう予約もしてくれるんだそうです。

そう聞くと、ホント、コンシェルジュと同じだけれど、ただ一つちょっと闇を感じるのが、種銭が足りなくなった客にその場で借金の手配をしてくれるという点。これにより、負けたお客は●●の穴の毛までむしり取られるというわけです。ジャンケットの人のギャラは、カジノの売り上げ(つまり、連れてきたお客さんが負けた金額)の一部から支払われるんだそう。お客さんのために一生懸命尽くすけど、お客が負ければ負けるほど儲かるという恐ろしいシステムなんですね。

 

それから私、最近、暴露系ユーチューバーで参議院議員のガーシー(東谷義和)さんの登場で、「アテンダー」という職業(?)も知ったんです。経済界のVIPや芸能人に食事や酒席の手配(主には女性の紹介ですが)なんかをする人のこと。究極のニッチ・ビジネスですね。

そういうビジネス特権で知り得たことを暴露するなんてあんまり趣味がよいとはいえないけれど、「毒は毒をもって制す」のことわざもあるように、巨悪を暴くのはこの手の下半身ネタがとっかかりになることもあるので、個人的には「大いにやれ」と思っていたりして。

楽天の三木谷社長は、このガーシー砲にやられて今大変みたい。私が使っている楽天証券大丈夫かッ! 

特許侵害から話がそれまくって、戻ってこれませんでした。スミマセン。